税理士のMBA受験記⑥-2:情報収集-学校選び

税理士のMBA受験記⑥-2:情報収集-学校選び

出願する学校を選定したり、複数校から合格通知をもらった後に、悩むのが学校選び。本稿では、学校選びの際に、参考にできる判断軸をご紹介したいと思います。

01 総合ランキング

まず、MBA留学検討時に学校選びで迷ったら、まずはランキングを参考にするのがベストです。前回、ご紹介したMBAランキングのうち、Poets&Quantsが全体像を俯瞰する上では最適なのではないかと思います。そのあと、やるべきことは、各大学のHPを見ること。英語で読むのが面倒な方は、日本人受験生向けの在校生が運営する情報提供サイトを見ることをオススメします。本稿末に、主要20校のリストを作成しましたので、ご参考まで。

02 同級生の就職先

主要な学校の直近の就職先です。学校によって就職先に色があるもの。コンサルに就職したければ、コンサル就職先が多いところにいき、投資銀行が希望なら、New Yorkの学校といった具合に。以下は、主要校の生徒の州状況をまとめたものですが、学校によって、学生の規模が違うので、多少スケールを調整して、ご覧になられるのがよいかと思います。卒業後も、いけてる同級生にめぐまれるというのが、結構大事だと思います。(以下のサイトをみるには、会員登録が必要です)

http://poetsandquants.com/2011/11/28/firms-that-hire-the-most-mba-internshttp://poetsandquants.com/2011/11/16/mckinsey-doubles-mba-hires-at-duke-haas

03 都市vs田舎

New York、Chicago、Bostonという金融の中心となるような都会では、金融関係の仕事を見つけやすいという利点があります。インターンをアメリカの金融関係でやりたいという希望がある場合は、New York、Chicago、Boston近郊の大学に通っていないと、仕事を見つけるのに相当苦労すると思われます。一方で、デメリットとしては、家賃が高めという点。例えば、New Yorkで生活すると、スペースが狭い上、家賃月額20万円を超えるケースが一般的。
一方、田舎といっても、さまざまで、近くに大きな飛行場があるかどうかが重要なポイントです。アメリカでは、飛行機を使って、各地に飛ぶことが多いと思います。ディズニーにいきたければ、プロリダまでという具合に。そのとき、主要な空港まで2-3時間バスでの移動が必要となるような学校は、少し行動に制約がでるのではないかと思います。MBAは、結構時間があって、旅行しまくる人もいますので、空港までのアクセスがよい大学が便利です。特に、南部の田舎の利点は、年中ゴルフができるため、余裕ができる二年目などは、学校の後は、ゴルフ場に足しげく通う充実した日々を過ごせることが間違いないです

04 プログラム

ある分野に特化したい場合は、自身が興味のある分野のランキングを参考にするのがベスト。たとえば、Dukeのヘルスケアのプログラムは、全米でもトップクラスのプログラムといわれていますので、もし、ヘルスケア業界に興味があれば、Dukeへ。また、アントレプレナーの教育であれば、ボブソンが有名であったり、こだわりの専攻があれば、それを軸に考えるのも悪くないと思います。

05 交換留学のチャンス

MBA留学中、他の国のMBAに留学することができます。私自身、インドのMBAと中国のMBAに留学し、MBAを1回で3度おいしい経験に変えることができました。学校により、提携している大学も異なりますので、もし、交換留学を検討されている方は、交換留学にいけるチャンスはどれくらいあるかという点もよくリサーチするとよいと思います。

06 同級生のタイプ

ビジネススクールは、日本人以外とも一生繋がる友人を作るチャンスです。同級生が、アメリカのIvリーグ出身者が多くいる学校にいきたいのか、それとも、優秀だけど楽しい奴がいっぱいる学校に行きたいのか、はたまた、金融ゴリゴリの友人がほしいのか、さらには、一緒に起業を志してくれる仲間がほしいのか。学校によって、集まってくる人間のタイプが全く異なります。これは、なかなか、ネットリサーチでは確認できない部分ですので、裏事情に通じている、在校生に確認したり、実際にビジットして、目でみて肌で感じて、確認してくるしかありません。

07 日本のアルムナイネットワーク

日本の卒業生の会がどれだけ活発に活動しているかというのも、学校選考上、忘れてはならないポイントです。同窓のつながりは、ビジネスをやる上では非常に重要で、大学の先輩だから是非お会いしたいといえば、会ってくれるほど、MBAネットワークというのは、狭い関係です。これも、ネットではなかなか分からない点ですので、在校生や卒業生と会った際に、ヒアリングするとよいポイントです。

08 日本におけるブランド

MBAのブランドにこだわって留学する方は、それほど多くありませんが、名前が通っている学校のほうが、日本で仕事をする上では、使える機会が多いかもしれません。ただ、卒業後、外資系企業で働けば、世界における認知度で評価される傾向にありますので、日本でのブランド力はそれほど気にする必要はないように思いますなります。

09 車の要否、雪道の運転の要否

アメリカは完全に車社会ですので、一部の大都会の学校に行かない限り、車の運転は必須になります。さらに、北のほうの学校に行く場合は、雪道運転も覚悟しなければなりません。女性の方に多いのですが、日本で車運転をしたことがないので、田舎の学校には進学しないという方もいます。私自身は、車の運転を日本ではほとんどしませんでしたが、アメリカで車生活をしてからは、車の運転が楽しく、アメリカ生活を本当の意味で満喫できたような気がしました。

10 リビングコスト

特に私費生にとっては、生活費は進学校を決定する上では重要な要素です。都会と田舎の学校では、300万円ほど差がついてくる計算になります。以下、2年間の生活費も含めたMBAコストがまとまっていますので、参考にしてください。
http://poetsandquants.com/2011/01/08/how-much-does-a-top-mba-degree-cost/

11 日本人同期の数

日本人の同期の数が多いと、日本人で群れてしまって、英語上達にも支障をきたすということで、日本人の数を気にされる方もいます。一理あると思いますが、日本人の同期が多いと、日本に帰った後のネットワークという意味では心強いものになりますし、一長一短です。私が留学していた時の同期は、日本人は女性1人のみ。正直、日本人はあと3人くらいいてくれると、心強いなと思いましたが、まあ、これだけ少ないと、日本人というと、私に常に話がきましたので、アイデンティティ確立する上では非常に良かったと思います。

12 気候

私の留学したノースカロライナは、一年中温暖で、雪が降るのは年一回程度。冬でも最高気温が15度くらいまであがりましたので、快適に過ごすことができました。自然にもあふれ、このまま永住してもいいなと思うような気候でした。一方、北の方の大学だと、極寒の冬を耐えなければならないということで、寒さ耐性があるかどうかも、一つの判断基準になるのではないかと思います。ます。

13 就職活動

これは、私費生限定ですが、就職活動のサポート体制も重要な要素です。大学のキャリアサポートセンターの充実度と在校生によるサポート体制。アルムナイも含めて、サポートしてくれる学校があれば申し分がないです。

主要20校の日本人受験生向けのWebsiteリンク集
HBS: なし
Stanford: http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/6734/
Wharton: http://www.wharton-japan.net/
Kellogg: http://www.kelloggalumni.jp/Prospective/
Booth: http://chicagojapanclub.com/
MIT: http://web.mit.edu/sloanjapan/101/
Columbia: http://columbiamba.jimdo.com/
Haas : http://haasjapan.wordpress.com/
Tuck: http://tuckjapan.blogspot.jp/
Duke: http://fuquajapan.com/
NYU: https://sites.google.com/site/nyusternjpnstudent/
Darden: http://www.darden.virginia.edu/web/MBA/Student-Life/Organizations/Japan/Japan-Club/
Yale: http://japanclubyalesom.blogspot.jp/2011/09/blog-post.html
UNC: http://public.kenan-flagler.unc.edu/mba/JapaneseApp/
UCLA: http://uclaanderson.jimdo.com/
Tepper: http://tepperjp.wikispaces.com/

と思います。

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