税理士のMBA受験記⑤-全体のスケジュール

MBAに出願し合格を勝ち取るまでの期間は、人によって様々です。帰国子女で数学が得意であれば、半年足らずの準備で合格できる人もいるようですが、いわゆる「純ドメ」の方は、最低1年半、長くて3-4年を要すると考えておくのが無難でしょう。
実際、「絶対にMBAに行く」と志高く、受験予備校に入ったものの、あまりに大変な努力の積み上げが必要なために、多くの受験生が戦線離脱していきます。
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10人いたら5人は脱落するようなイメージかと思います。それだけ、努力積上げ型のチャレンジなのだと思います。貴方が今TOEIC900点レベルにあり、2016年入学を目指すとすると、理想的なパターンは以下の通りになるのではないでしょうか。

2014年1月: TOEFL予備校
2014年1月: TOEFL予備校
2015年1月: GMAT予備校
2015年5月: GMAT初受験
2015年6月: GMAT2回目受験
2015年7月: GMAT3回目受験
2015年7月: Essay開始
2015年10月: 1st round出願
2015年11月: 1st round出願
2016年1月: 2nd round出願
2016年3月:合格通知受領
2016年6月:留学のために渡米

何歳で留学すべきか?

結論からいえば、26歳から29歳がベストだと思います。アメリカ人MBAの平均年齢が27歳ですし、30歳前に卒業できれば、卒業後のキャリアとして、コンサル・投資銀行で3年間修行し、次のステップのキャリアを考えられる。一方、30歳前半で入学し30歳半ばで卒業すると、その後のキャリアはある程度、狙いうちしていかなければならない。これは、35歳を過ぎると、転職マーケットが極端に狭まり、自分のバリューアップにつながる転職が難しくなるからです。日本人留学生の平均年齢が30-32歳ですので、お金のめどがつけば、早ければ早いほうがよい。とはいえ、コンサル・投資銀行で働くことがMBAの全てではありませんし、そんな考え方はすでに時代遅れという感もしますので、キャリアプランさえしっかりしていれば何歳でもいいのではないかと個人的には思います。
重要なポイントは、MBAをキャリアチェンジの機会(業界や職種を変える)と捉えるのであれば、ある程度若くなくては厳しい。企業は即戦力を通常求めますので、いわゆるリーダーシッププログラムで、いろいろローテションを経て学ぶ機会を与えてくれる企業の興味は、35歳以下に目が向いていると考えたほうがよいと思います。

社会人5年目までの人がいますぐやるべきこと

MBA留学の合格の可能性を高めること、グローバル人材として卒業後のキャリアで評価されるためには、社内の海外駐在の機会に応募することが最も重要です。「英語力」と「キャリア」で評価されるMBA受験ですので、海外で働けば一石二鳥。若くして、楽しい日本生活を捨てるのは勇気がいることですが、最終的にMBAを経たキャリアプランを考えるのであれば、十分に割りのあう先行投資だと思います。

ケーススタディ – MBA受験にどれくらい時間をかけているのか?

純ドメ+私費ということもあり、英語のスコアメイクで相当苦労し、かなり時間を費やしてしまいました。TOEFL30回以上、GMAT5回。リアプリということもあり、準備をはじめてから、Fuquaに合格するまで、3年半ほどかかった計算になります。以下、私の事例を紹介したいと思います。

TOEFL
2007年6月 KaplanのTOEFLコースに通う
2008年9月 80点(初回)
2009年9月 96点(10回目くらい)
その後、受け続けるも、GMAT/TOEFL/Essayの3重苦+仕事も忙しく、1年目は、96点で出願
2010年6月 再度、TOEFL受験再開
2010年9月 103点(R27, L29, S23, W24) (30回目くらい)Fuquaにはこのスコアで出願して合格
2011年1月106点(R29, L27, S23, W27) (35回目くらい)

GMAT
2009年1月 GMAT勉強開始(AGOSに通う)
2009年5月 580点(V20, M49)(1回目)
2009年6月 650点(V29, M49) (2回目)
2009年8月 MEISTERのSummer intensiveに通う
2009年8月 530点(V21, M42) (3回目)
2009年10月 630点(V29, M48) (4回目)
2009年12月 700点(V34, M50) (5回目)
1年目及び2年目ともに、GMATは700点で出願。

出願
1年目:Fuquaを含む5校に出願。(すべて2nd round)
2年目:Fuquaを含む5校に出願。(すべて1st もしくはEarly action round)
2010年11月 上旬 On Campusで2年生とInterview(Interview offerは10月下旬にきました)
2010年12月3日 Fuquaより合格通知

受験結果

1年目:
・Wharton/MIT/Tuck/Duke/Rossに出願(すべて2nd round)
・不合格:Tuck(インタビューあり)、Wharton/MIT/Duke/Ross (インタビューなし)
2年目:
・Wharton/Tuck/Kellogg/Duke/Cornellに出願(すべて1st もしくはEarly action round)
・合格: Duke/Cornell、Waitlist: Kellogg、不合格:Tuck(インタビューあり)/Wharton(インタビューなし)

私自身3年半も受験に時間を要してしまったので、効率的な受験プロセスであったとは、言い難いです。ただ、近年、私費だと、GMAT700あっても合格しない。1年間をおいて、リアプリで何とか合格にたどり着くという方が多いような印象があります。3年このプロセスに耐えるには、精神的タフさが必要ですが、それに耐えて、努力し続けるしかありません。

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