ついに消費税改正

本日、安倍首相から、2014年4月に消費税率を8%に予定通り引き上げると正式な表明がありました。1997年4月1日以来の17年ぶりの引き上げになります。安部首相は、社会保障を安定させ、厳しい財政を改善することに対する強い決意を表明されるとともに、経済成長と財政再建を両立させるパッケージとして、復興特別法人税の1年前倒しも積極的に検討することにも触れられていました。read more

残すところ半年で、待ったなしの状態ですが、とりあえず、概要だけでも把握しておかなければと多くの方が思われていることでしょう。そこで、今回は、できるだけ簡単な言葉で消費税改正重要10ポイントを解説したいと思います。

1.そもそも消費税増税の目的とは?

一言でいえば、財政の悪化に拍車をかける社会保障費用(年金・医療)を賄うために財源を確保するためです。財務省のホームページを見てみますと、25年度の予算は、財政支出が70.4兆円に対し、税収が43.1兆円という大幅な財政赤字の状態。この支出のうち、社会保障関係費が29.1兆円で、毎年増加の一途をたどっています。法人税などの財源も期待できないため、消費税に財源を求めたということです。

財務省ホームページ

2.消費税増税は、いつ、どれくらい?

・2014年4月1日 5%→8%に変更(本日決定)
つまり、1万円の買い物をすると、10,500から10,800円に300円負担が増えるという計算です。
・2015年10月1日 8%→10%に改正予定

3.今すぐやるべきことは?

①「経過措置」対象の事業を行っていないかの確認:本日(2013年10月1日)締結の契約から消費税増税の影響を考慮する必要があります。しかも、その対象が広いため、ご自身のビジネスに関係しているか、確認が必須となります。(詳細は後述します)
②会計ソフト・販売管理ソフトの消費税対応の準備:保守契約に入っていない方は、ソフト会社にどうすれば、新消費税対応のソフトに更新できるかを確認する必要があります。古いソフトを使っていると保守対象外とされ、ソフトをまるまる買いなおさなければならないこともあるので早めの対応が望まれます。
③価格転嫁対策の検討:実際に価格を変更するのは、2014年4月1日からとなりますが、半年かけて、どのように価格を転嫁していくのか、顧客との交渉も含めて、早めに検討を始めることが重要です。

4.覚えておくべき専門用語は?

「指定日」:2013年10月1日(本日)
「施行日」:2014年4月1日
「経過措置」:商品の引き渡しやサービスの提供が2014年4月以降であっても、一定の要件を満たせば、旧税率5%を使うことができる特例。

5.消費税の経過措置とは

例えば、今日から2年契約でオフィスを借りたとします。現在は、月額家賃に5%の消費税を払っていますが、2014年4月からの家賃の消費税は、8%に自動的に引き上げになるのでしょうか?という論点です。
2014年4月を挟んで、契約とサービスの提供を受ける場合に、どちらの税率を使うべきかという問題がでてきます。

6.経過措置の対象の取引

例えば、以下のような取引が対象となります。対象が幅広いため、自社のどの取引が経過措置の対象になるか顧問税理士への早めの確認が望まれます。
・チケットの販売(旅客運送の対価や映画、美術館、遊園地等への入場料金等)
・電気・ガス・水道・通信料金など
・請負工事等(工事の請負、製造の請負、ソフトウエアの開発など)
・資産の貸付け(事務所、店舗の賃貸借、物品のレンタルなど)

7.請負工事等の考え方は?

請負工事等の範囲は、いわゆる請負契約書を締結して受託する業務全般と考えてよいでしょう。(ただし、細かい論点もありますので、専門家へのご相談が必須です。)
以下の5つのパターンで、適用される消費税の税率を整理できます。

8.資産の貸付の考え方は?

資産の貸付は、事務所、店舗の賃貸借、物品のレンタルなどが該当します。(ファイナンス・リース取引は除きます)
以下の3つのパターンの税率を理解し、該当する取引がないか整理するとよいでしょう。

9.資産の貸付の要件は?

「資産の貸付」については、2013年9月30日までに契約を締結し、次の「①及び②」又は「①及び③」に該当するときは、旧税率(5%)が適用されます。

① 資産の貸付期間及び貸付期間中の対価の額が契約で定められていること。
② 事業者が事情の変更その他の理由によりその対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと。
③ 契約期間中に当事者の一方又は双方がいつでも解約の申し入れをすることができる旨の定めがないこと、並びにその貸付けに係る資産の取得対価と付随費用の合計額に対するその契約期間中に支払われる貸付け料金の合計額が、100 分の 90 以上であるように契約において定められていること。

10.さらに消費税改正について知りたい場合は?

国税庁の以下のQ&Aが参考になります。Q&Aであるため、税法の知識がなくても、何とか読めるレベルの日本語で記載してあります。

消費税率等に関する経過措置の取扱い Q&A
消費税法改正のお知らせ

以上、改正の重要10ポイントをご紹介しました。消費税改正の勉強のきっかけになれば幸いです。

【東京都中央区日本橋の税理士 ベンチャーインク会計事務所 起業支援 事業計画書作成支援 日本政策金融公庫の創業支援】